今回は演劇編。一人芝居(5月10日)と朗読劇(5月16日)の感想/レポートです。
時系列でまいりましょう。
Ⅰ 一人芝居(5月10日)

JEAN RENO Solo performance
『らくだ』
作:ジャン・レノ/演出:ラディスラス・ショラー
出演:ジャン・レノ/ピアノ:パブロ・ランティ
主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
特別協賛:株式会社獺祭(DASSAI)/協賛:金子コード株式会社
協力:ヤマハ(株)電子楽器事業部
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
東京芸術劇場 シアターウエスト
2026年5月10日(日)19時開演(18時30分開場)
チケット予約:チケットぴあ

フランスの俳優ジャン・レノが、今月10日東京芸術劇場(池袋)を皮切りに、7月19日の岡山公演まで、日本各地の舞台を回るようです。私は、偶然に本公演の情報を入手し迷わず初日のチケットを予約しました。ジャン・レノといえば私にとっては映画『レオン』(1994)、ナタリー・ポートマンとの共演が最も印象にある俳優ですが、親日家でテレビ出演の際の気さくな雰囲気も良かったです。その人が、舞台でわりと近い距離で観られるのと、一人芝居を演ずるというところに興味をそそられて、池袋にやって来ました。
「らくだ」は、自分の歩幅でゆっくり歩む自分自身を喩えたもの。
私は、一人芝居といえば、すごく抽象的な動作で観る側に意味を考えさせるような小劇場のパフォーマンスを当初は想像してしまったのですが、その場合は、たぶん長くても1時間まででしょう。上演時間は1時間40分と聞いたので、そういうのではないだろうな、ジャンの自叙伝的な作品なのだろうかと思い直して舞台が始まると、ジャン・レノの語りが舞台の時間を動かしていく、シンプルなものでした。
シンプルだとは言っても、音楽の入り方や舞台の情景の巧みな変化など、きめ細かく演出されていました。そして、自叙伝的な、というのはその通りでした。
最初に買って目に入った、”母とバルコニーで過ごしたことがすべての出発点”であり、ジャンの母が通りを行きかう人を指して「あの人がこの先どうなるかわかる?」と尋ねた、というくだりが、舞台が始まると、まさにこのストーリーの軸であることが示されたのです。
ジャン・レノという俳優を映画で知りましたが、その語りによれば、若い時は舞台から経験を積んだようです。そして映画の世界へ。
『RONIN』(1998)での、ロバート・デ・ニーロとの共演のきっかけとなった、ロバートの質問が、お前は熱燗が好きか冷酒が好きか?というもので、ジャンは冷酒だと答えたというくだりだったか、ユーモラスな感じが良かったです。
また、ジャンは、開演前のナレーションや最後の挨拶などでは日本語を話しました。日本語を使いたい感じがよく伝わってきました(笑)

終演後は、会場出口で、お客さん全員に、酒造会社”獺祭”の清酒がプレゼントされました。私は近年、ほとんどお酒を飲みませんが、もともとは、日本酒を夜ひとりで飲むのは好きなので、これはうれしかったです(笑)

以上、この5月10日は忙しく動いた私でしたが、粋な締めくくりとなりました。
ありがとう。
『らくだ』レポートでした。

Ⅱ 朗読劇(5月16日)
先週の土曜は、赤坂の久しぶりの演劇スペース。50人程度のキャパ。来るのは3回目くらいです。そして、今回は、私の最も大切な分野、すなわち、朗読劇です。
劇団サイエンスフィクション眼鏡presents
えのもとぐりむ朗読劇vol.1
作・演出:えのもとぐりむ
総合プロデュース:須藤元気
でかける時はいつも×ミルク
赤坂πTOKYO
5月14日~17日
チケット予約:CoRich!による劇団のHPから

※私が観た回:5月16日19時「でかける時はいつも」
上演時間:1時間5分
「でかける時はいつも」【キャスト】向理来、宮内桃子、あべみかこ、高天だいき、EMU(弾き語り)
キャストさんが登場する場面では、それぞれの読みが交錯して朗読劇ならではの、言の葉が舞うような声の伝わりが気持ちよく響きました。
私はこのストーリーを知らないので、ここで観ながら把握していく訳ですが、日常なかなかあり得ない荒唐無稽なところが、話が進むうちに心に受け入れられるだけの世界に収斂され解きほぐされていったので、この台本は良かったと思います(←要するに良かったわけだ)。
宮内桃子さんは、妖怪が好きで確固たる自分の世界を持っていると感じられる人なのですが、「行ってら」は桃子さんの「春」だからぴったりと合うような気がしました。
桃子さんしか発せられない「行ってら」の響きでした。春のように耳心地が良い。
好きな場面は、
「女」(あべさん)が「僕」(向さん)に
「あなたは可愛いと綺麗、どっちが好き?」と聞く時、
「僕」から見て右隣に座っていた「君」(桃子さん)も「僕」のほうに体を向けて「僕」を見たところ。
台本に文字で書かれていないのを視覚的に舞台で表す空気感が、朗読劇のいちばんの面白さだと思っています。
また、終盤の”君と僕の部屋”で、「君」が、
「春と夏と秋と冬だとどれが一番好き?」のセリフが好きです。
ここから、季節と時間の移ろいというものがはっきりと観る側の私に意識させられた気がするんです。
自分自身の個人的な記憶もよみがえってくるようでした。
春夏秋冬のくりかえしを何度も体験する過程で、失ってきた再会のチャンスを、小さな出会いを。
実際に、ここから物語は終わりをめざしてまっすぐ進んだ感じがしたのです。
最後のあいさつで、あべさんのいう(客席からの)”おはなのおと”という言葉に「何ですか?(・▽・)」と尋ねる桃子さん愉しい(笑)
終演後、目当ての桃子さんと再会を喜び合いました。
(川崎純情小町☆、Betyで存じておりましたので)
いま、台本を読んで、16日の夜公演を思い出しながらこのブログを書いていました。
よい観劇でした。

さて、そういうわけで、いまブログを書いているのですが、
情報を整理していて、この公演の総合プロデュース担当のお名前が「須藤元気」と記されていることに驚きました。
須藤元気さんって、WORLD ORDERの須藤さんですよね!
(←私にとっては、WORLD ORDERなんです。それから拓殖大で運動系の指導をされてらした記憶が)
それでさっき、ネットで調べたら、この劇団も昨年、須藤さんが創設されたとのこと。
お元気そうで何よりです。
WORLD ORDERの東京での公演の際には、舞台上で、私も含めてお客さん一人一人に笑顔であいさつしていただきました。
いろいろ書きたいことありますが、今回はこれにて!
そうだ、桃子さんも言っていたように、本公演のハッシュタグつけるとき、「出かける時はいつも」じゃなくて「でかける時はいつも」にしないとね。でを漢字に変換しがちなのでね。
桃子さんには、この日の特典を受け取りに、ZESTかどこかでお会いすると思います。
それまで、また~!
長い旅2026
つづく













