ysheartの長い旅

観戦、観劇、鑑賞をきっかけに感傷に浸る旅の記録です。

#21 谷村さん@音楽朗読劇

谷村美月さんが出演するので、そのことを目当てに、劇場へ足を運びました。

 

カンテレ×劇団Patch プロジェクト

音楽朗読劇 『マインド・リマインド ~I am~』

作:古家和尚/脚本:木村淳(カンテレ)

出演:劇団Patch谷村美月入山法子(Wキャスト)ほか

 

【東京公演】

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

2021年1月28日(木)~31日(日)

 

私が観たのは、

29日(金)18時の回(緊急事態宣言の影響を受け、19時の予定が1時間繰り上げての開演)、

それから、30日(土)12時の回でした。

 

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1月30日昼、紀伊國屋サザンシアター

 

電子工学のエンジニアである主人公「僕」は悩んでいた。結婚の約束をしている「彼女」のことを本当に愛しているのか。完璧すぎる「彼女」は本当に「彼女」なのか、ロボットじゃないのか。「医師」との問答、「彼女の弟」の登場によって、衝撃の事実が明らかになる。・・・

 

パンフレットの本文の言葉も用いてまとめるとこのようなストーリーです。

楽団の音楽を、DIVAの青山郁代さん、ACCORDIONの秦コータローさん、GUITARの齋藤晋介さんが奏で、キャストが台本を読みながらお話は進みますが、今回の朗読劇は、朗読といっても、目線は本から離れることが多いので、観る側にとっても、”読みながら演じる”役者を観る、というのでなく、自然に役者の動きに引き込まれました。

 

「医者」と「僕」、「僕」と「彼女」の出会い、「僕」と「彼女」ラーメン屋での会話、「医者」と「僕」、「僕」とカホンをたたく「彼女の弟」、「彼女」・「彼女の弟」そして「僕」が衝撃的な時を迎える、そして、ロボットたちによる真相。

 

29日に観たときは、”彼女はロボットなんじゃないか”というファンタジックな問題提起から始まって彼女を愛しているという意味を確信してハッピーエンドになるのでは、と漠然と予想しながら観ていたので、ぜいたくな悩みと感じるし、恐らくそういう悩みを抱えるのは、劇中、「僕」は子供の頃、両親を同時に事故で亡くしていることからくる心の傷がそう思わせるのではないか、とも少し思いました。

そして、そうでないことがSFな結末で明らかとなり、26万8359回目だったか(数はうろ覚えですが 笑)の「僕」の愛の言葉と「彼女」のありがとうで幕を閉じます。

この結末なら、話のところどころに、ちぐはぐさを感じる箇所があったのもつじつまが合うのです(診てもらった医者は彼女の弟が紹介してくれたことが後でわかるくだりなど)。

 

まず、今回の目的である、谷村美月さんについてですが、私が谷村さん出演の芝居や映画などに足を運んだのは、おそらく9年ぶりくらいになります。

相変わらずのさっぱりした雰囲気と声、語調など、ご活躍をまた間近にできてうれしかったです。

30日昼のカーテンコールのあいさつ、”大変な状況のなかで、足を運んでいただき、ありがとうございます。しあわせなことです。心に届くといいなと思っています。”との言葉でした。

谷村さんといえば、私は、2017-2018の『堺市Walker』を数年前に書店で買ったのですが(笑)、今も大切に本棚に置いてあります。このコロナ禍が終息したら、堺市へ旅行に寄ってみたいと思っております。

2008年当時、信じていたことに裏切られズタズタの精神であったところで、谷村さんの存在、舞台や映画、に助けられ、それから3年の間に人生の舵を大きく切って、今の自分へと流れをつなぐことができています。

 

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谷村美月さん、入山法子さん。

 

舞台そのものの感想は、ここからです。

回ごとにキャストが入れ替わるので、話の雰囲気や観客の受け止め方もかなり変わるのでしょうね。

特に、30日昼に観たときの「医者」(星璃さん演ずる)は、いい加減さや図々しさを見せる一方で自負心がつよそうなところがあって、また、早口なのに言葉がすうっと伝わってくるので、アドリブなのか、”めんどくせえな”っていうのとか共感できました(笑)

同じく30日昼の「僕」(三好大貴さん演ずる)は声の低いトーンが良かったです。この話の底流に流れるダークなところと、結末を予感させるものが感じられました。アフターイベントにて、この吉本さん含む3人のチームは、役作りでかなり自由に考えて、空想的なイメージで役を演じていたとおっしゃっていたのが印象的でした。

「彼女の弟」は、29日夜のカホンと対話する納谷健さんも面白かったですが、30日昼の吉本考志さんは、もはやカホン関係なく(笑)、楽団を巻き込んで振り切っていました。漢字の勉強にもなりました(笑)

 

29日夜の「僕」井上拓哉さん、「医者」近藤頌利さん、「僕」の夢の中で行き交う皆さん、お疲れ様でした。私は谷村さん目当てでしたが、アフターイベントも両日とも拝見してから帰りました。即興で表現する面白さがありますよね。お疲れ様でした。

 

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紀伊國屋サザンシアターのあるほうへ(1月29日夕方)。

 

会場は、マスク着用。来場者登録のチェック、検温、消毒、1席ずつ間隔を空けて座るようにされていました。

 

※千秋楽(1月31日17時)は終演したと思われまして、そろそろネタバレも問題ないかということで、記事を公開しました。現在20時40分ごろです。