ysheartの長い旅

観戦、観劇、鑑賞をきっかけに感傷に浸る旅の記録です。

#47 キング・クリムゾン来日2021 冷たい第1日の情景

洋楽系アーティストの来日公演自体、本当に久しぶりです。キング・クリムゾンの来日公演の初日に行ってきました。忘れないように、セットリストや想いを残しておきます。

 

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キングクリムゾン来日公演。初日は、東京国際フォーラム

 

KING CRIMSON

MUSIC IS OUR FRIEND JAPAN 2021

2021年11月27日(土)

東京国際フォーラム ホールA

18時開演

 

ロバート・フリップ達メンバーの声

 

1.ヘル・ハウンズ・オブ・クリム

2.冷たい街の情景

3.クリムゾン・キングの宮殿+Coda【28日追記】

4.レッド

5.再び赤い悪夢

6.トニー・カデンツ

7.ニューロティカ

8.インディシプリン

9.アイランズ

 

休憩

 

19時30分ごろ再開。

 

10.Drum※曲名は不明【28日追記:Drumson ~Take A Walk In The Park~との情報あり】

11.太陽と戦慄パート1

12.エピタフ

13.ラディカル・アクションⅡ

14.レヴェル・ファイヴ

15.スターレ

 

ENC

16.21世紀のスキッツォイド・マン(ギャヴィン・ハリスンのソロ入り)

 

20時25分ごろ終演。規制退場。

 

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寒い夕方。外まで続く入場列から。

 

15時から16時半までの先行物販がすでに長蛇の列で、もうやめて~という気持ち(笑)

まあ仕方がない。17時開場時にあわてなくてすむように今頑張る。

前回、前々回、行ったときのお客さんの雰囲気が今回は違う。

コロナ禍の影響でしょう。一触即発の空気。物販の前の列ですら、前方で商品を選んでいる人に巻き舌でブツブツ言っているマスク外したオッサンがいたりしました。

ほんとにクリムゾン観に来たのか、疑いたくなるようなその辺のオッサン。

 

なんかすごく嫌な気分で、物販を後にして、しばらくしてから、17時開場に合わせて入場。ホットコーヒーを飲んで一息。

すると、ここで、不穏だった流れの潮目が変わる。

 

さっき、ホールAの外で写真を撮っていた白人の男性(日本語上手)が、テーブル越しに僕の前に居合わせて、「クリムゾンは何回目ですか?」と聞く。

「3回目です。2015年、2018年、それで今日が3回目」と答えると、

「私は、1回目が41年前。次が34年前、今回が3回目」と言うから、僕は、頭のなかで、2021から41を引く。1980。

なるほど、男性は、『ディシプリン』のアルバムジャケットのデザインの赤いTシャツを着ている。

ロバート・フリップそれにビル・ブルーフォード」当時のドラマーの名前を僕に確認するように言って、「トニー・レヴィン、そして、エイドリアン・ブリュー!ワシントン・D.C.、150人のキャパの小さなライブハウスだ。素晴らしかった」

「それは素晴らしいね」本当に僕はそう思ったので。

次のライブハウスは2500人収容のそれも大きな方ではないが、素晴らしかったと。

「今回が最後だ」

「いや、わからないよ」と言うと、相手は、まあね、という顔。

 

先行物販で出くわした不快なやつとは正反対。本当に心から、この瞬間に昂揚した心で来ている。そういうことをスマートに率直に表している人に声をかけてもらって、僕は今日をよい日にしようと思い直すよう努めたのでした。

・・・

私たちは物販に買い出しに来ているわけでなくて、アーティストの音楽を聴きに来ているのですから、知らない者どうしの互いの態度はかくありたいものです。その語らいを通して、良いマインドを共有したいものですよ。

 

そして、上記のセットリスト(間違いあったらすみません、記憶の通りに書いて、音源でも確認してみました)は、2015年、2018年から続く、トリプルドラム体制来日公演の王道の曲目。

僕も、『ラディカル・アクション』『紅王伝説~オーディオダイアリー』などを聴いて、だいぶ、曲を覚えてきました。その意味で、予習や予備知識の不足していた前回、前々回とは違った聴き方ができた気がします。2006年時点では『クリムゾン・キングの宮殿』しか聴いていなかったのに比べれば、15年間のうちに今の自分に到達出来て驚きもあります。

 

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プログラムにきれいに並んだディスコグラフィー

 

また、僕のもうひとつのブログで、全米ツアーの曲目について記したのですが、今日のセットリストは、その曲順の傾向が表れています。

その知識があったのも、今回集中できた原因とも思います。前半の最後「アイランズ」や、後半「レヴェル・ファイヴ」からの「スターレス」など、予想した展開で、特別にはっとさせることはなかったにしても、安心して楽しく聴ける、よい曲順でした。

さらに、そのようなわけで、曲を知っていた分、メンバーそれぞれのプレイを観察する余裕も持てました。ロバート・フリップのギターや、パット・マステロットのパワフルで感情移入しやすい演奏、メル・コリンズのサックス、フルートなど管楽器を操る様子、などなど(ジャッコ、ギャヴィン、ジェレミーも勿論、そして、トニーは、そのカメラ取り出すタイミングでこちらもスマホで撮影できるので尚更 笑)、それぞれの個性が伝わってきました。

 

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先行抽選で配送されてきたチケット。

 

僕はこの後、追加公演の最終日(オーチャードホール)は確実に行く予定です(ピクチャーチケットではないですがチケットすでに持っています)。諸々の苦しいこと楽しいことが記憶の中にからまっている東京国際フォーラムに比べると、けっこう自分にはしあわせな思い出の多いオーチャードホール。私に優しい会場(笑)楽しみにしたいと思います。

明日はどうするか未定です。良いライヴだからと言って、連続して観て、自分にとって満足が2倍になるかどうかはわかりませんから(これまで何回か、そうならなかった経験がある)。

 

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KITTEにて。

では、初日は、これにて。夜は冬の寒さ。クリスマスさえ近づいていますね。

 

 

【追記(2021年11月28日)】

この記事に書いた、外国人の方の話は、私の聴き取り違いもあるかもしれませんので、1980年(クリムゾンの活動は1981年から)当時のツアーの詳細は、調べてみるといいと思います。実際、私は今日、調べかけて事実とのずれがあったりするのに気がつきました。