ysheartの長い旅

観戦、観劇、鑑賞をきっかけに感傷に浸る旅の記録です。

#64 ロックンロールハート@六本木EXシアター

日本のロックのライヴ空間に、久しぶりに浸りたく、平日の仕事帰り、六本木に寄ってきました。1週間前のことです。

 

泉谷しげる×仲井戸"CHABO"麗市

ロックンロールハート

会場:EX THEATER ROPPONGI

2022年5月17日(火)18時開場・19時開演

 

まず、僕ysheartが、この六本木EXシアターに来たのは、2018年7月のジョン・ライドン率いるP.I.L(パブリック・イメージ・リミテッド)の来日公演以来で約4年ぶりのことです。コロナ禍以前の世界の記憶はほとんど吹っ飛んでいますが、この会場の雰囲気はよく覚えていました。ジョン・ライドンのおかげです。

 

EXシアター六本木、今回もロックのライヴを観に。CHABOさん(左)泉谷さん。

 

実は、泉谷しげるさんのステージを生で観たことがなく、今回ようやくそれがかないました。以前、わずかながら偶然に、ラゾーナ川崎で最後に春夏秋冬をギターかき鳴らしていたのを見かけたことがありますが、それでは切なすぎる。今回は、結果、ちゃんと観れました。

観たいのになかなか観られなかったのが、ようやく観られた、会えた。

 

CHABOさんについて、会場で観た新しい記憶で鮮明なのは、2018年8月の猪苗代湖畔、”オハラブレイク”です。

 

そのようなわけなので、往年のお二人のファンのみなさまに及ばないロックファンですから、がっかりされた方、及び、来月の大阪公演を楽しみな皆さまは、これ以降、ここを読まないほうが良いです。僕の備忘録としてここに記しておく次第なのです。

 

 

1.1/2ブルース 【IZ:1975年5thSG『寒い国から来た手紙』B面】

2.里帰り 【IZ:1973年9月3rdAL『光と影』】

3.落ち葉の上を 【NK:古井戸1973年7月AL『ぽえじー』】

4.キューバの唄 【NK:2008年ミニAL『Poetry』】

 

序盤こそ全然話さなかったCHABOさんでしたが(ギターが声のようなものでしたが)、歌い出してからは「コロナ禍に関係なく、泉谷とは距離をとってきました(笑)」と好調。

 

5.今を生きる 【IZ:1998年7月17thAL『私には夢がある』】

6.春のからっ風 【IZ:『光と影』】

7.行きずりのブルース 【IZ:1972年4月1stAL『春夏秋冬』】

 

8.ディスタンス 【NK:新曲】

9.ガルシアの風 【NK:1999年1月5thAL『My R&R』】

10.MY R&R 【NK:『My R&R』】

 

11.流れゆく君へ 【IZ:1978年10月7thAL『'80のバラッド』】

12.カウントダウン 【IZ:2009年12月20thAL『愛と憎しみのバラッド』】

13.FRONT 【IZ:1982年5月9thAL『NEWS』】

14.明日も今日の夢のつづきを 【IZ:『私には夢がある』】

 

だんだん、泉谷さんの、フォークよりもロックの猛々しさが前面に顔を見せてきた。

泉谷さんのMCからは、大体この辺で1部も2部も終る感じかと思いきや、ここから、という雰囲気で続く気配でした。

 

15.アイ・アイ・アイ 【NK:1997年2月4thAL『GREAT SPIRIT』】

16.打破 【NK:1985年8月1stAL『THE仲井戸麗市BOOK』】

17.ま、いずれにせよ 【NK:2015年9月7thAL『CHABO』】

 

CHABOさんの多彩なところがはっきり見えてきた。そしてここから、二人によるロックスピリットが全開。泉谷さんも激しくギターを叩く。弾くのでなく、叩く、です。

 

18.眠れない夜 【IZ:1974年10月4thAL『黄金狂時代』】

19.火の鳥 【IZ:『黄金狂時代』】

20.国旗はためく下に 【IZ:『光と影』】

21.いい事ばかりはありゃしない 【RCサクセション:1980年12月4thAL『PLEASE』】

22.春夏秋冬 【IZ:『春夏秋冬』】

ENC

23.春夏秋冬

 

やはり締めは、この曲。2013年以降、しばらく東南アジアに滞在し、理不尽な日本人どもに抵抗してひとり奮闘していた私でした。当時この曲で自分を鼓舞したのでした。

この日、泉谷さんは、喉の調子が、と言って再度、歌ってくれました。

 

 

24.雨上がりの夜空に 【RCサクセション1980年SG】

25.野生のバラッド 【IZ:1988年1月12thAL『吠えるバラッド』】

26.陽が沈むころに 【西岡たかし+泉谷しげる1973年AL『ともだち始め』】

 

※以上、IZは、泉谷さん関連の曲、NKは、CHABOさん関連の曲。

 

 

泉谷さんは、みんなで同じ方向に行かなくてもいい(同じ意見・主張に帯同しなくていい)、それぞれが別々に自由にやればいい、という趣旨のことを言ってくれました。

また、酒飲んで酔ってライブした奥田さんのこと話して会場湧いていました(笑)

泉谷さんは、酒飲まない、大麻とかもやらない、素のままで暴れたり危なかったりするというようなことを自分で言ってましたが、すごくいいこと言ってくれるなあと共感(笑)本当の自分自身の中にある、内なる凶暴性、攻撃力を、(他の何かに頼ることなく)自らありのまま引き出す、それでこそ自分の人生を生きた、ロックの心を持ったと言えるのではないでしょうか!

 

今度は何を見に、ここへ来るかな。

 

23日で東京公演の配信アーカイヴ終了したと思うので、私の記憶の限界も踏まえて、本日アップしました。批判や同調圧力は受け付けません。

 

今回の最大の目的は、泉谷さんのライヴを観ることでした。

このブログ用に、セットリストを確認する作業をしていたら、あらためて、泉谷さんの歌詞の言葉の鋭さに感嘆しました。ここに演奏されなかった曲も含めて。好きな「春夏秋冬」にしても、あれだけ短い言葉に、深く分け入っていかざるを得ない、磁力を感じさせるのです。考えずにいられなくなる。僕が愛知から東京に出てきて、これまで過ごしてきた四半世紀にわたる時間も、そういうものだったのかなと近づけて想いたい部分がある。

 

僕は、それらの、ある時期まで、何かというと悪意で周囲に唾を吐くような態度をとってしまうことがあり、終いには、この妙な悪性格は何処から来るのかと(そうやって生きている割には自分の進歩を感じられず)悩んだものでした。

今世紀序盤、それを克服する大技をやってのけ、自分に合った方向性で生きるというチャンスを得て、だいぶマシにはなったのですが、今も時折、その悪の部分が顔を見せることもあります。これも、かなり抑えることが巧くなりましたが、やはり、要は、不満なのだと思います。まだまだ。しかし、年月は非情にも過ぎていく・・・。

 

今日ですべてが終わって変わり、始まるのか。惑いながら進んで、そして今日も終っていきます。

 

CHABOさんのこの日の言葉にもあったように、いい日を探そう。

 

探しに行こう。