「矢沢あい展」。東京での原画展開催は、今日まででしたが、この後、大阪、横浜、岡山、京都、・・・と全国を巡回するようなので、まだ観られていない方にもチャンスはありますね。私は、東京で期間中に観てきました。
ALL TIME BEST 矢沢あい展
新宿髙島屋 11階特設会場
2022年7月20日(水)~8月8日(月)
僕の中で、矢沢あいさんの作品といえば、『NANA』であり、今回も『NANA』が目当てでしたが、15年位前に、当時の大学生たちと、矢沢あいの作品『天使なんかじゃない』『ご近所物語』『下弦の月』『Paradise Kiss』『NANA』をテーマにキャンパスで語り合った記憶があります。
これらは、90年代の少女漫画の金字塔と言うべき名作たちでしょうが、僕は、2005年の映画版(中島美嘉、宮﨑あおい主演)を機に、コミック版『NANA』を読み進めた人で、矢沢さんの作品全般に通じているわけでありません。
しかし、そのきっかけがなければ、少女漫画は自分の世界線には乗ってこなかったでしょう。またこれを機に、ヴィヴィアン・ウエストウッドなどのパンクファッションの知識も得たりして、自分の表現芸術・ポップカルチャー全般への興味関心が大きく広がることになりました。勿論、音楽が好きだったことも、『NANA』の世界に引き込まれる重要な要素でした。
そして、表現文化ブロガー・ysheartは生まれたのです(『NANA』を映画で観た2005年時点ではブログは始めていませんでした。伝説の私のブログが始まるのは、翌2006年のことです。昨年12月閉鎖まで存在しました)。
そんなことより、「矢沢あい展」ですが、お昼に有休を得て会場に来て、ここでようやく、僕は女性ファン中心の世界であることに気づいてしまいました。待機列を見ても、そうですね、男性は30人中1人ぐらいいるかどうかの割合で女性の方と一緒に来られている方がほとんどでした、その日は。
しかし、予約してあるし、平然と入場列に混ざることにしました。ただし、早めに迷路の中を潜り抜けて、20分弱で物販を経て会場を出ました。
『NANA』中心に観て、能率よく進みましたが、、もちろんそこはysheart、他の作品の原画で、これはと思ったものは、携帯で撮影しました。やはり、『NANA』も含めて、矢沢さんの多くの作品、原画の表現が演出する空間全体を体験する気持ちは大事にしたいと思ったのです。
・・・まあ、それでも、女性の皆さんの夢のような時間の妨げにならないよう、自分は自分に必要なだけの雰囲気を体験して、図録と『NANA』21巻を購入して出てきました。
21巻といえば。
僕の『NANA』の記憶は、前述の15年位前で止まっていました。
そして、自分がどこまでコミックを読んだのか、ストーリーの詳細なども、多くの記憶がなくなっており、それを思い出して、あの頃放り出したままの自分の世界構築の続きをやろうと、ここ数日、『NANA』をレンタルして、読み直しました。
そして、21巻を読んで、途中で止まっていた時計を動かすことにつなげよう、と思ったのですが・・・。
僕が読んでいなかったと思い込んでいた、11巻以降について、記憶のかけらがよみがえってきて、「あ、この場面覚えてる。読んだことがあったんだ」と、実は、少なくても16巻あたりまでは15年位前に読んでいたことが分かりました。
でも再読は、あの頃良いと思えなかったキャラクターが、それほど悪くないと思えるようになったし、当時、あまり印象に残らなかった場面が、今回は面白いと思えたりと、思わぬ進歩あるいは収穫のある再読でした。
16巻では、相変わらず、上原美里たちがナナらブラストのメンバーに初めて会う場面が好きです。しかし、当時はあまり心に残らなかった、ハチがタクミのレコーディングの話を普通にしている(ナナはどことなく押され気味)場面がなかなか良いなと、今回は思えるようになりました。
残念ながら、17巻~20巻が未読、というか当時読んだかどうかの確認が、まだなんですが、ハチが回想する時と時間軸が近づいてきています。レンに起きたできごとでナナに重大な出来事が起きるということでしょうね。
しかしともかく、『NANA』休載中ということで、最新巻までたどり着いて、自分のほうの中途半端な状態に終止符を早く打ちたいものだと、思っています。
そう、次の巡回先は大阪グランドホールで、今月24日から。その次は、横浜髙島屋ギャラリー(8階)にて、9月24日からのようです。公式サイトへ、飛べ←笑
では、また!