3連休の最後は涼しい午後になりました。私は、ザ・フォーク・クルセダーズや第1期サディスティック・ミカ・バンドをリアルタイムで聴いた世代ではありませんが、その後、加藤和彦氏の音楽に接し思い入れがあるので、予算ぎりぎりで決意し、10000円の当日券を買って、オーチャードホールに入りました。
加藤和彦トリビュートコンサート
supported by 映画『八犬伝』
2024年7月15日(月・祝)
15時開場、16時開演
☆☆☆☆☆
出演アーティスト:
坂本美雨、ハンバート・ハンバート、GLIM SPANKY
バンドメンバー(高田漣(G)・白根賢一(Ds)・伊賀航(B)・ハタヤテツヤ(Pt))
☆☆☆☆☆
16時10分ごろ開演。
セットリストともに、感想交えてふりかえります。
ナレーションが曲間に入ります。
1 あの素晴らしい愛をもう一度/坂本美雨、ハンバート・ハンバート、高野寛、(高田漣(バンドマスターここではステージ向かって右端、高野の隣に位置))
幕が上がりました。ギターの演奏は、高野さんが、5月に下北沢・本屋B&Bでのトークで、演奏が難しいと話されていたのを思い出しながら、心地よく聴きました。
2 白い色は恋人の色/ハンバート・ハンバート
3 もしも、もしも、もしも/ハンバート・ハンバート
4 帰ってきたヨッパライ/ハンバート・ハンバート
ハンバート ハンバートのお二人(女性が佐野さん、男性が佐藤さん)の演奏は、以前一度観た記憶があり、これが2回目です(前回がいつどこでのライブだったかは思い出せないのですが、このブログに記録があるかもしれません)。
2は、女性デュオ、ベッツィ&クリスが1969年秋に出して大ヒットしたナンバーで加藤氏が作曲。4は、超有名なザ・フォーク・クルセダーズの曲。なんと、佐野さんが生の声で披露!原曲に忠実に再現されていました。神様の2度のセリフは、オリジナリティを発揮されてましたが。よくできていて面白かったです。
6 青年は荒野をめざす/田島貴男
6は、ORIGINAL LOVEでもカバーされていたと話す。確かに記憶があります。
田島さんのライブは過去に少なくとも1回はあります。2000年代後半に、湘南のほうだったか、海岸の特設屋内スペースで観ました。田島さんのMCが超絶スピーディーでかつ面白かったのを覚えています。一筋縄ではいかない音楽世界。今回も無国籍で情熱的な空気を伴ったアレンジだと感じました。6は、ザ・フォーク・クルセダーズの曲。
ORIGINAL LOVEでは1999年の「STARS」が好きで、そのCDシングルのカップリング曲の方が、上記の海でのライブで聴けたと記憶しています。
7 不思議なピーチパイ/坂本美雨
8 ニューヨーク・コンフィデンシャル/坂本美雨
9 光る詩/坂本美雨
坂本龍一さん(昨年3月逝去)と矢野顕子さんの娘さんですが、この日は8歳のお子さんも会場にいらしたとのこと。そのMCに合わせ照明が気を利かせたら「明るくしなくていいですから」と(笑)。
7は、竹内まりやさんのヒット曲(1980年2月リリース)。8は、何を歌えばいいかお母様に相談したら、「まあ私がカバーしたのは『ニューヨーク・コンフィデンシャル』だったけどね」と言われたと(母娘の家族の淡々とした雰囲気を再現 笑)。
また、自分が子どものころ、サンプラザへ小原礼さんのソロライブを自転車で観に行き、当時の作文で「おとがうるさかったです」と書いてあったと(笑)。
あの私、坂本美雨さんのライブは特に観たという記憶はないのですが、何だか楽しい方で、歌唱もお母様に若干似ているうえに、のびやかで良いですね。
個性の強烈なご両親の間で、賢明に生きてこられた感じがします。
10 絹のシャツを着た女/高野寛
11 SAN SALVADOR(サン・サルヴァドール)/高野寛
12 キッチン&ベッド/高野寛
高野さん登場。加藤和彦さんからギターを譲り受けた話など。加藤氏や高橋幸宏さんなどからの、日本の音楽の系譜を正しく継承されていきそうな安心感のある人だなと思っております。1990年「虹の都へ」「ベステンダンク」のヒットは、リアルタイムでよく覚えております。特に後者は、プロデュースしたのが、あのトッド・ラングレンでした。
10は、「真珠の首飾り~♪」という歌詞が忘れずにいられるカギとなっています、私には。
13 浮気なGigi/奥田民生
14 悲しくてやりきれない/奥田民生
夏フェス、音楽フェスで、僕は2000年代から何度もライブを観れていますので、ライブで観る音楽、というイメージの人です。木村カエラ主演の2005年の映画『カスタムメイド10.30』私はあの時期最も好きな作品ですが、その中で、民生さんの広島市民球場でのライブが観れます。因みに、私自身は、民生さんのライブを観たのは、おそらく2019年夏フェス(ROCK IN JAPAN FES)が最後だったと思いますが、今回更新されたわけです。14は、ザ・フォーク・クルセダーズの曲。
とうとうお待ちかねの、小原礼さん登場。
2006年、第3期サディスティック・ミカ・バンドで本格的に知りました。以来、のんさんの出るライブ等も含めて、日本の音楽の良心的存在だと思って見ています。
上掲のアーティスト名は、客席から向かって左右の順で書いています。民生さんも再び参加で、だんだん、ロック色が高まってきました。
18 Blue/GLIM SPANKY
19 Big-Bang,Bang(愛的相対性理論)/GLIM SPANKY、小原礼、奥田民生
GLIM SPANKYのお二人、松尾レミさんと亀本寛貴さんによる女性男性のロックユニットが、今回トリビュートコンサート最後の出演者!!
2018年だったと思うけど、のんさんが出るというので、福島県の猪苗代湖畔で開催のフェスに行ったことがあるんですが、その時、加山雄三さんをゲストに共演していらしたのを観たのが最初だと思います(笑 余計に詳しい書き方かもしれないのでご容赦)。
今回、レミさんの声は、大変パワフルで、サディスティック・ミカ・バンドのナンバーで盛り上がるのに適任。すると、MCで、木村カエラ期のヒット曲「Big-Bang,Bang」を演奏すると!レミ+ミカ+カエラで、レミカエラバンドだ!
松尾レミさんが、サディスティック・レミカエラ・バンドと言ってくれました。
この曲で僕は、木村カエラを迎えた第3サディスティック・ミカ・バンド(サディスティック・ミカエラ・バンドと俗に言われ、私も当時のブログにそのように書いていた)のライブを観に行った当時の自分の熱狂を思い出したのでした。
そして、今回のコンサートで、本当に心の底から最大の熱量が或いはアドレナリンが放出される勢いの私でした!3階から観ていましたが、まわりは1階席と違って静かなので、立ち上がるまでは行きませんでしたが、この日最高の気分で聴きましたよ!
最後に、コーラスで「エウレカ!エウレカ!」って言っていると思うんですが、呼びかける意味を持つ言葉なんですよね。これが久しぶりに聴けて感動でした。
20 タイムマシンにおねがい/GLIM SPANKY、小原礼、奥田民生
本編最後は、この曲しかない!
サディスティック・ミカ・バンドの世界的ヒットアルバム『黒船』(1974年11月発表)にも収録。日本の主要なロックアーティストが集まるところ、必ずといっていいほど演奏されて会場全体で盛り上がれる、国歌に等しいにほんの代表曲!!
みなさんありがとう!
ENC
21 Suki,Suki,Suki(塀までひとっとび)/GLIM SPANKY、小原礼、奥田民生、田島貴男、高野寛
最後のアンコールは、演奏に、田島さん、高野さんも加わり、『黒船』収録の有名曲でフィナーレ。
坂本美雨、ハンバート・ハンバートも出てきて全員挨拶。
会場で記念撮影。
18時19分ごろ終演。
来て良かったです。
最近、音楽中心の過ごし方から遠ざかっていただけに、今日は会場に入ってからずっと、忘れていた元気や明るさが戻ってくるのを実感していました。
3連休の最後に、よいご褒美がもらえた気がします。
加藤和彦氏の音楽は好きとかいう次元を超えて、日本のロックの教科書的な雰囲気があると思っていますが、もちろん、これは本当にいい!と思える曲もあります。例えば、今日、開演前に、15時40分ごろ会場に流れていた、飯島真理氏の歌う「愛・おぼえていますか」は、当時の最新のヒット志向の音を集めた良曲だと思っています。
そして、私が加藤氏の音楽と決定的に接近したのが、上述の、サディスティック・ミカ・バンド、その第3期でした。
2006年、私は、当時のタワーレコード渋谷店でのトークイベントで加藤氏と握手したのを励みにして生きていました。しかし、その3年後・・・。
加藤氏についてフォーカスする映画『トノバン』上映と、関連イベントをきっかけに、私自身も、いまいちど、加藤氏の存在したことや音楽について、自分の中を整理するべき時が訪れています。
次回以降、このブログでも、僕が参加できたイベントや映画についてのレポートをする予定です。前から予定にしてはいるのですが、なかなか忙しくて、書けずにいました。今回のコンサートがチャンスだ!動け、ysheartの精神よ気力よ。
p.s.
そういえば、オーチャードホール隣接の百貨店は改装のため?解体されてますね。渋谷のこの景色は不思議な感じです。なんとなく、ピンクフロイドの『アニマルズ』ジャケットの発電施設を思い出しました(笑)
p.s.2
8月8日追記。このコンサートの開演前に、会場内で「愛・おぼえていますか」も流れていましたが、あの曲は80年代ヒットした当時、新しくて優しく、広がりのある素晴らしい曲だと思ったものでした。
長い旅2024 つづく