ysheartの長い旅

観戦、観劇、鑑賞をきっかけに感傷に浸る旅の記録です。

#94 ドゥービー・ブラザーズ2023 50th Anniversary Tour

洋楽の大物来日が続く2023年、しかし、ドゥービー・ブラザーズは、高くても行こうと思っていました。前回来日の2017年4月26日(日本武道館)以来のドゥービーズ、今回、私ysheartは、横浜での公演をレポートします。

 

ドゥービー・ブラザーズ来日公演(写真は、17日、日本武道館を撮影)。

前日(4月17日)は日本武道館での東京公演だったので、仕事帰りに賑わう様子を見ておきました。この大きな看板から現在のメンバーを確認しました。4人目は、ジョン・マクフィーであることを知りました。

 

この日は曇りがちだったが、横浜の海が見られて気持ちよかった。

 

そして、18日は、このために有給休暇をとって、海の風に当たってからウエストコーストサウンドに浸りたいという気持ちで、わざわざ横浜に来ました。パシフィコ横浜、先行物販でツアープログラムとCDを買って外に出ると、目の前には横浜港。耳の奥で、「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」が鳴り響くのです。

 

ライヴ前の会場内には、席に向かう頃にイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が流れていて良かったですが、その後、デレク&ドミノスの「いとしのレイラ」が流れたりして、ああ、次は、武道館のエリック・クラプトンのチケットに誘う戦略だなと思いましたよ(笑)

 

ともかく、ドゥービー・ブラザーズのライヴレポートに行きましょう。

19時ジャストに開演!

 

The Doobie Brothers(ドゥービー・ブラザーズ

50th Anniversary Tour

 

主催: J-WAVE / interfm / FMヨコハマ

企画・招聘・制作: ウドー音楽事務所

 

パシフィコ横浜 国立大ホール

2023年4月18日(火)18時開場・19時開演

 

50周年というのは、正確には、大ヒットしたアルバム『キャプテン・アンド・ミー』のリリースから50年、の意味でしょうね。以下、セットリストでわかるように、その『キャプテン・アンド・ミー』からの曲が多めでした。

 

1.ノーバディ/Nobody

2.君の胸に抱かれたい/Take Me in Your Arms(Rock Me a Little While) 

 

トム・ジョンストンが、こんにちはヨコハマ!とあいさつ。

パット・シモンズ、ジョン・マクフィー、マイケル・マクドナルド以外に、

ツアーメンバーとして、ジョン・コワン(ベース)、マーク・ルッソ(サックス)、エド・トス(ドラムス)、マーク・キニョネス(パーカッション)の4人がいます。

 

僕が今回いちばんうれしいのは、トム・ジョンストン(創成期からの中心メンバー)と、マイケル・マクドナルド(音楽的バンド生命的に、バンド中興の祖)がドゥービーズとして同じ場にいるということです。

 

そして、3曲目は、マクドナルド加入後彼らの最大のヒットとなったアルバム『ミニット・バイ・ミニット』のオープニングを飾った曲で、ボーカルは、マクドナルド。僕自身は感動して観ていました。

 

3.ヒア・トゥ・ラヴ・ユー/Here to Love You

4.ディペンディン・オン・ユー/Dependin' on You

5.ロッキン・ダウン・ザ・ハイウェイ/Rockin' Down the Highway

6.ユー・ビロング・トゥ・ミー/You Belong To Me

7.イージー/Easy

 

この「イージー」は、最新作『リベルテ』からの曲。これを含めて新作から計3曲が聞けたのは、重要ですね。これだけベテランのアーティストの新作となると、新しい音というほどのものは期待しづらいのですが、本作『リベルテ』は音もいいし、メロディも良くて、この曲も聴きごたえがありました。

 

そして、この後だったか、次の曲の後だったかで、マイケル・マクドナルドがキーボードの席から、あいさつのMC。感慨深いものがありました。

 

また、ジョン・マクフィーによるペダルスティールの音色が心を和ませたのでした。

 

8.サウス・シティ・ミッドナイト・レディ/South Lady Midnight Lady

9.クリア・アズ・ザ・ドライヴン・スノウ/Clear as the Driven Snow

10.イット・キープス・ユー・ランニン/It Keeps You Runnin'

 

個人的に、前半から後半に折り返すタイミングで、このマクドナルド加入の新時代を象徴するような「イット・キープス・ユー・ランニン」は、心に響きます・・・。

 

11.アナザー・パーク/Another Park, Another Sunday

12.銀色の瞳/Eyes of Silver

13.ベター・デイズ/Better Days

14.ドント・ヤ・メス・ウィズ・ミー/Don't Ya Mess With Me

 

この13、14が新作からの3曲中2曲。

 

15.リアル・ラヴ/Real Love

16.ワールド・ゴーン・クレイジー/World Gone Crazy

17.ミニット・バイ・ミニット/Minute by Minute

18.ウィズアウト・ユー/Without You

 

18で、終盤に入る流れ、にわかに勢いがつく。

そして、次は、1990年夏に僕が初めてライヴでドゥービーズを観た時にも演奏された(と記憶しているが昔の話なのでちょっと自信がない)曲、僕はついに立ち上がるのだ!「希望の炎」。

そしてその勢いのまま、曲調は一気にマクドナルドのモード。「ホワット・ア・フール・ビリーヴス」。

 

19.希望の炎/Jesus Is Just Alright

20.ホワット・ア・フール・ビリーヴス/What a Fool Believes

21.ロング・トレイン・ランニン/Long Train Runnin'

22.チャイナ・グローヴ/China Grove

 

終盤、選曲も良く、大盛り上がりで終了。

アンコールの手拍子を受けて、ふたたびメンバーたちが登場。

 

ENC

23.ブラック・ウォーター/Black Water

 

全米1位の曲。ミシシッピのくだりで、ヨコハマと替えて歌うパットさんでした。

 

24.ドゥービー・ストリート/Takin' It to the Streets

25.リッスン・トゥ・ザ・ミュージック/Listen to the Music

 

予感はしていたんですが、実際、この曲で締められると、海を見た開演前の自分と今の自分とが再会するかのような、何とも感動的な画をイメージします。

 

開演前、パシフィコ横浜の入口。右手に海がある。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

収録アルバム

1st『ドゥービー・ブラザーズ・ファースト』/The Doobie Brothers(1971)・・・1

2nd『トゥールーズ・ストリート』/Toulouse Street(1972)・・・5、19、25

3rd『キャプテン・アンド・ミー』/The Captain and Me(1973)・・・8、9、18、21、22

4th『ドゥービー天国』/What Were Once Vices Are Now Habits(1974)・・・11、12、23

5th『スタンピード』/Stampede(1975)・・・2

6th『ドゥービー・ストリート』/Takin' It to the Streets(1976)・・・10、24

7th『運命の掟』/Livin' on the Fault Line(1977)・・・6

8th『ミニット・バイ・ミニット』/Minute by Minute(1978)・・・3、4、17、20

9th『ワン・ステップ・クローサー』/One Step Closer(1980)・・・15

13th『ワールド・ゴーン・クレイジー』/World Gone Crazy(2010)・・・(1)、16

15th『リベルテ』/LIBERTE(2021)・・・7、13、14

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

21時10分終演。無駄のない時間と演奏の配分。

 

6年ぶりに観たドゥービーズ、丁寧に見届けることができて、17000円負担しただけの価値が大いにある再会でした。

 

21時過ぎの港。

 

夜の港を見てから、みなとみらいからJR東京方面へ。

特定のアーティストの記憶が、新しいライヴとともに更新されることがしあわせであります。

次回は、すぐにやってきます。