ysheartの長い旅

観戦、観劇、鑑賞をきっかけに感傷に浸る旅の記録です。

#145 観劇2024始まりは、ロッカールームから~YSハートの真相~

2024年も2月に入って、ysheartの演劇レポートようやくスタートです。

 

パンフレット、初めは、なぜかこちらが表紙だと思った。右は推しのブロマイド。

 

草月ホール、久しぶり。2月2日。

 

舞台【ロッカールームに眠る僕の知らない戦争2024】

2024年2月2日(金)~4日(日)昼夜5公演

※私が観たのは、2日(初日)=夜公演

会場:草月ホール(東京・青山一丁目

18時開場、18時30分開演

 

パンフレット表紙。

 

【CAST】東拓海、相楽伊織市川美織伊万里有佐藤祐吾、倉知玲鳳、磯野亨、足立英昭、あまりかなり、上之薗理奈、高橋ピロリ、柊木智貴、青地洋、久下恵美、丸尾聡、末原拓馬、舛田大樹、鈴理

【脚本・演出】なるせゆうせい

 

 

仕事帰りに、上之薗理奈さんの出演作を観に行きました。かみりなさん出演の舞台、前回は、新宿村LIVE(12月1日)であの時は開演時刻に奇跡的に間に合ったことを書きましたが、今回わりと近いし開演時刻も18時半でしたが、18時近くまでやけに気合入れて仕事上の案件に取り組んでいて、はっと思い出して駆けつけました。開演10分前には席に着くことができましたが。

それにしても、こんなに広くて立派なホールだったか。

このホールへは、かつて、五反田タイガー、柳亭市馬師匠の落語、など数回来た記憶がありますが、扉を入って入場受付、階段下りる、・・・そうやって記憶が引き出されたのでした。過去と線がつながってよかった、とこういう時思います。

 

ここから、今回の舞台の感想などを。

 

1960年代安保闘争のあった当時の出来事そのものでなく、それに限りなく近い世界という感覚で観ていました。

とはいえ、序盤においては、時代設定と、安保のころを知らないみなさんのちょっとしたセリフや動きとの”ずれ”を感じそうな自分がいました。(相手にツッコミ入れるとき、「~だし」みたいに”し”で終わる表現は当時にはない)

 

しかし、主人公の青年が”プレゼント”を目的地に運び、それを開けた別の青年が爆発で命を落とす、この物語の発火点からは、そういった気になる箇所はなく、仕事帰りにもかかわらず物語に気持ち切らさずついて行くことができました。

実際、登場人物たちは、オーバーアクションなところや非現実的な表現というのでなく、現実を生きて、演じる人たちも配役らしく動いていたということかもしれません。それが、ついて行けた理由だったと思います。

 

主人公タモツが、大学内の革命思想団体にいた純子(相楽伊織さん)に魅かれるあまり、団体から脱け出せず警察に追われ、妹・四ツ葉(市川美織さん)の恋人を犠牲にしてしまったことで良心の呵責に悩み、その妹は兄を・・!

思想などどうでもいい、ただ、愛したかっただけなのに。青春を普通に過ごしたかったはずなのに。自らの行動で人生を狂わせてしまうやるせなさが伝わりました。

 

僕は、自分が学生の時、人を56そうとしたこともなく、火炎瓶を投げたりビラをまいたりするレベルの活動は何ら起こさなかったとはいえ、このような場面に共鳴させられて観ていました。

 

☆☆☆☆☆

 

僕は、19歳の時、大学に合格したころには、自分のあり方への自信も、頑張って得た結果への自負もなく、すっかり抜け殻のようになっていました。

同時に、ちゃらけたキャンパスの学生たちに違和感を覚えて、革命思想団体の部屋を訪れてしまった経験を持ちます。

僕も本当に何も考えていませんでしたあ、紅一点みたいな女性がそこにいまして、その人が、タモツにとっての純子(か、あるいは倉知さん演じる樺)だったかもしれません。が、

 

結局、自分の求めるものは、ともに酒を飲んでも語っても、そこにはなかったのです。

僕を案じる人は(タモツには、倉知さん演じる樺という女性がいましたね)、どこにもいなかったのです。

僕は、おちゃらける連中とも、思想に走る者たちとも帯同できないまま、孤独の大学生活を過ごしていくことになります。

 

その後、大学1年目の夏、あるきっかけで僕は、数人の仲間・友人を得て、女子にアプローチを試み、その戦況を報告する間柄になるのですが、

彼らは僕に劣らずそういったことが自然にできない不器用な者たちで(今にして思えば、僕一人で頑張った方が、恋人かガールフレンドができたかもしれませんでしたw)、その時、アプローチした女の子にはそれっきり会えませんでした。探しても見つからず、やがて探すのを諦めたのでした。

 

ちなみに、その女性はポニーテールだったんです。

僕が今でも、アイドル応援してる時、ポニテに反応するのは、そういういきさつからなんです←

 

☆☆☆☆☆

 

役者との面会は、なさそうだと判断して、会場を普通に後にしました。

 

最後にタモツが、純子に対して、想いをうったえ、それを純子が受け入れるのですが、

おそらく純子は、タモツの真意を理解できていないだろう、と思いながら観ました。

タモツ以外の純子、七曲、樺、・・・いずれも思想を軸に生きている。

同じ思想をもつ同志として、大切にしよう、彼らなりの「愛」を示しているのであって、主人公の愛とは似て非なるものなのだと思うから、切なさがそこにあるのです。

 

そうだ、この主人公を見ていると、どうしても、井上陽水の「傘がない」が浮かんできましたよ。社会の問題よりも、問題は、君に会いに行くこと、そのために雨の中、傘どうするんだ、と。

 

ああ、そういえば、この舞台の公演とは偶然の時期的な重なりだったかもしれませんが、指名手配犯の桐島聡容疑者が逮捕され、亡くなりましたね。出演者たちは、知らない世代としてどう感じていたのかなあと、少し思います。

この舞台は、安保と学生運動の時代をリアルに生きた世代には、歓喜と理想の再燃を想うかもしれないけれど、知らない世代にとっては、歴史上のできごとなのでしょうか。あの事件やできごとから、それをイメージした今回の舞台と役柄から、愛や青春など、共鳴や背負ったものなどが、あったとしても。

 

さて、今回私の目当ては、昨年から知った、上之薗さんでしたが、演じられたのは、三井という学生団体構成員でした。当時の時代をイメージさせる意識を感じさせる、しゃれた衣装でした。ブロマイド買いました(笑)

上之薗さんの舞台は、今後も楽しみにしております。今年も生活ままなりませんが、これが今年の演劇レポート初めです。

 

パンフレット裏、ブロマイド。

 

女性キャストには、相楽さんが元・乃木坂46、市川さんが、元・48グループ(AKB、NMB)と、アイドルファンにとっては贅沢な舞台だった気がします。

上之薗さんも、Lily Wingsでした。アイドルである(あった)と知ったのは、昨年の舞台(3月)でした。

 

最後に、今回の公演関連のXポストを、以下掲げておきます。

2月2日21時19分ポスト。

【おつかれさまでした。仕事帰りですが、気持ちが入りました!】

同22時47分。

【スタンディングしたよ~( ̄▽ ̄ 初日から良かったねえ(花火の絵文字)】

2月4日22時24分ポスト。

【全公演終了!(拍手の絵文字) Xの文字数では収まらない感想をもちました。無駄がなく率直で、考える価値あるテーマ、知らない世代演じる良さもあったのではと思っています。おつかれさまでした。】

 

このポストにあるように、初日、カーテンコールからスタンディングオベーションでした。私も勿論、立ち上がりました。トリプルコールあり。

上之薗さんは、舞台奥の高い位置からの一団にいて、なんか私と目線が合った気がしてうれしかったぞ。

 

 

公演が終わって、一日過ぎ、さらに日付も変わりました。

5日、週明けの東京は冷え込んで、この冬やっと本格的に雪が降り、積もってきましたね。明日という今日(6日)、仕事に行けるのだろうか。電車は動くか。

 

 

・・・ま、動かないならそれも良し←

 

では、また。演劇レポートで。

 

長い旅2024

つづく

 

 

【2月18日追記】

2月13日(火)、渋谷クロスFMのプログラム『おもてなしぶるーす』(22:00-22:50)(パーソナリティー:あまりかなりさん)に、上之薗さんと高橋ピロリさんがご出演。3人の、今回の公演のエピソードで楽しい時間となりました。

 

おもぶる観覧、2月13日。

 

私ysheartも、観覧しました。22時に間に合うように、いったん仕事から帰って出直したのです(笑)。

2月14日0時39分ポスト(上之薗さんのポストへのリプ)。

【おつかれさまでした。日付が変わって自宅に着きました。オニとふなっしーの画力忘れません(爆笑の絵文字)。おやすみなさい。(月の絵文字)】