今日は12月19日。「師走」という文字通りの忙しい日が続きますが、演劇、映画などは観ています。今月は1日から走ったぁ、開演時間に間に合うために、だけど(笑)
今回は、
(1)12月1日(金)新宿村LIVEで観た、舞台「明日、君を食べるよ」
(2)12月10日(日)秋葉原UDXシアターで観た、映画「夢叶えるプロジェクト」
上之薗理奈さん出演の2作品の感想レポートです。
Ⅰ 明日食べ
舞台【明日、君を食べるよ2023】
脚本・演出:なるせゆうせい
出演:本西彩希帆/岩立沙穂(AKB48)/遥りさ/上之薗理奈/渡辺優空/岡内美喜子(キャラメルボックス)/森山栄治/三浦克也/山口渓
☆公演期間:12月1日~3日(5公演)
12月2日午前11時7分ポスト。
【#明日食べ2023
初日(12月1日)。「いただきます」の意味を知ることで、身の回りのいろいろな人や物事に感謝できる。よい観劇だった。 上之薗さんに会いに行き、無事にお見送りいただきました。仕事帰り奇跡的に間に合ったのです。おつかれさまです。明日までですね、皆様がんばってください。】
子どもでも観られる教育的な演劇。都会から田舎へ引っ越してきた少年は、慣れない田舎暮らしの中、一頭の牛の世話を始める。最初は嫌がっていたが徐々に心を開いていく。しかし、その牛は食用の牛であった。やがて、少年は「いただきます」の本当の意味を知る。(フライヤーから)
感謝して食べる、ということを、「いただきます」と言って手を合わせるとき教えられたのを思い出します。さらに、食べられた魚や動物は、どうだ美味しいだろう、と言って喜んでいる、とまで教えられたことがあります(笑)
それは人間がそれらを食べたいがための人間本位のエゴな作り話であり、食べられるほうからすれば恐ろしいことで、好きというのは互いを想うそれではなくて、おいしそうな食べ物として好きとが重なった倒錯的な世界では!という理屈が脳裏をかすめるがゆえに、なかなかすっきり解決しないテーマであると思っています。
私自身は、「いただく」という意味は納得できて、食べるときは何の抵抗も疑いもなく、食べることができるので、日常生活に支障ありませんが(笑)、そういった疑問がいつも残っているのが不思議です。
劇中ラストで、少年は、自分が牛を食べちゃったと知って、大泣きしているのですが、動物がかわいそう、という気持ちに子供のころは率直であり、僕自身も飼っていた小鳥が猫に食べられてしまった時はわんわん泣いたのを覚えています。
動物への愛情と、食べ物として好きということとは子どものころの感覚では、はっきり別次元の問題に分かれていた気がします。
ここを一緒くたに捉えてしまうと、おかしなことになるのでしょうね。例えば、宮沢賢治の農学校の豚の話などを想起するのですが、そこには、人間の冷徹さが描かれているとみるのではなく、そのような冷徹なものと捉えてしまう人間(宮沢)のエゴなアプローチがあるとみるべきであって、むしろ特殊なアプローチなのではないかと思うのです。
そう考えれば、すべて納得できるという気もするのですが、
自分が普段その牛だけを世話して愛情を持っていた場合に、その牛を食べるというのは、辛いのもわかるわけです。動物への愛情がどこまでで割り切れるのか、そこが、曖昧だから、僕の中に、さっき書いた”不思議な感覚”が残ったままなんだろうなあ、と思っています。
答えは、考えなくても生きていけるけど、いざ考え出したら永遠しかない。
そういうことなんだ、と今は思うほかないですねえ。
さて、お見送りは、舞台上にキャストのみなさんが並んで、舞台下を手を振ってお客さんが出口に向かうという方式で行われたので、歩みを止めないで上手(舞台に向かって右)から下手(向かって左)へ出ていく感じでした。
それでも、いちばん下手にいたかみりなさんは、私に気づいて、たくさん声を投げてくれましたので、僕も手を振って答えていました。良い気持ちで会場を後にできました。
そうなんです、仕事帰りに奇跡的に間に合ったのですよ。
私ysheartが観る12月1日は、金曜日。平日で仕事帰りに寄ることになるのですが、
18時開演に間に合うのはかなり苦しいということに、チケットを買った後で気づいたのです。
新宿村LIVEはよく知った場所であるはずなので、私は、2週間前に、一度、会社を定時であがって18時に間に合うのを目標にして会場に向かうシミュレーションをしました。その日、観に行くと想定して、実際に、行ってみたわけです。
しかし、速く向かっても5分は遅れる。そこで、当日は、新宿村LIVEにいちばん近い西新宿(丸の内線)まで地下鉄で乗り継ぎ、下車して小走りに行くのが最善の方法かもしれないと思いました。
そして迎えた当日!
気持ちは、ただ開演に間に合うこと、その一点しかない!
しかし、西新宿駅下車の後、右折すべき交差点で直進して、行き過ぎてしまった!
その交差点を横断して斜め右方向にターンしていきますと、そこは新宿村の建物に沿って行くかたちになり、建物の棟の先端が新宿村LIVE。
何と、
開演5分前に到着!
5分「前」ですよ、「前」!!
無事に自分の席に平静に落ち着き、最初から問題なく観劇することができたのでした。
かみりなさんに見送られ、結果的に最高の12月スタートが切れました。
Ⅱ 夢叶えるプロジェクト
ふるさと映画祭(12月8日~10日)
プレミア上映作品『夢叶えるプロジェクト』
秋葉原UDXシアター
監督:大橋孝史
キャスト:小栗有以(AKB48)、柊太朗、田口音羽、りゅうと、宮瀬なこ、高梨優佳、西岡星汰
(ほか、100℃の世界の人や中川パラダイスさんなど多数。上之薗理奈さんは、西岡さん演じる、ファッションをテーマにしたプロジェクトで審査に臨む男性の婚約者で、病に倒れる女性を演じていますが、回想シーンだけでありながらセリフも多く重要な役どころで印象を丁寧に残しています)
SDGsをテーマに掲げたプレゼンテーションについて、一人の審査員(中川さん演じる)が矛盾を指摘する場面が少しあるので安心して観れました。
また、長い目で見た作品のサステイナビリティの大切さを描いている点は気持ち特に集中して観ました。今売れなきゃ意味がないというりゅうとさん演じる黒田は、まさしく、サステナブルじゃない若きビジネスリーダーの典型。こういうやつゆるしちゃいけない(←笑)
この映画は、実際にあるプロジェクトを映画ドラマ化したものだということですが、思いのほか面白くて、中身のある作品だなという感想を持ちました。
会場を出て、ポスターを写真に撮ろうとした際に、偶然にも上之薗さんと関係者様方に遭遇!あいさつできてうれしかったです!
この日は、よほど観に行くかどうか迷っていただけに、ああ、来たのは何と良い巡りあわせかと天に感謝したysheartでした。そのようなわけで、この日も気持ちよく会場を後にできたのでした。
その時、かみりなさんが話してくれたように、私がかみりなさんを初めて観たのは、今年3月の大塚・萬劇場『カミサマの恋』でした。その後、墨田区某所にて、ワークショップでお会いでき、その後、当時、かみりなさんが所属していたアイドルグループ、Lily Wingsのライブを何度か観る機会があり、最後のお別れ会を名古屋にて見届けることもかないました。
2023年は、そのようなわけで、自分にとって、アイデンティティーを再確認し見つめなおし、新しい力を得て走り続けることができました。
かみりなさんは、来年は、あの「見よ、飛行機の高く飛べるを」公演がひかえています。今から、2024年も楽しみです。
つづく